【SCMフレームワーク】サプライチェーン成熟度の4ステージ

【SCMフレームワーク】サプライチェーン成熟度の4ステージ

こんにちは。ミカドです。

さて、記念すべき第1回目の自習ネタですが、SCMに関わる人全てが知っておいた方がお得だと思われるフレームワークについて書きます。その名も” Supply Chain Maturity ”。いきなりニッチなテーマです。日本でSCMに長年携わっている人でも、初めて耳にするという方も多いかと思います。そもそも日本ではSCM領域を体系的に学べる機会が少ないですよね。ことSCMにおいては、長きにわたって擦られ倒した個々の成功事例を聞くはあっても、それらの事例から共通項を抜き出して法則化されたものに触れる機会はなかなかないように感じます。そもそもそんなもことできるの?とも思いますが、やはりアメリカはその道に長けているのでしょうか、しっかりとしたフレームワークが存在します。今回は、APICS(現ASCM)の認定資格であるCSCP(Certified Supply Chain Professional)教材よりフレームワークをお借りして、Supply Chain Maturity:サプライチェーンの成熟度について学習していきます。組織の現在地が把握でき、SCMレベルアップに向けて取り組むべき施策の方向性も見えてくるかと思います。

なお、基本的に本ブログでは、筆者が2019年に取得したAPICSのCSCP学習内容より理論やフレームワークを拝借しつつ、ASCM memberセミナー、海外のSCM Blogやその他日本語書籍(今後紹介していきます)に筆者自身のコンサルタント時代、化粧品メーカーでの需給プランナー時代の経験も織り交ぜながら、SCMの現場で使えそうなネタを気の向くままに書いていきます。CSCP自体がサプライチェーンを包括的に学ぶことに重きを置いている網羅性重視の資格であるため、個々のスペシャリティを深化したい方には物足りない内容になるかもしれません。購買部に所属しているが、お隣の物流部やマーケティング部は何をやっているの?新卒としてSCMプロジェクトに配属されたけど、今自分がやっている業務改善はどの領域でどんなインパクトがあるの?そんな疑問は解消されていくかと思います。(私自身CSCPの学習を始めてからそんな疑問が解消されカタルシス感じまくりでした)

完全に個人で運営しているBlogなので、更新頻度もまちまちになりますがご了承ください。


SCMにおける進化のステージ


前置きが長すぎてそろそろ被弾しそうなので本編に入ります。APICS曰く、サプライチェーンには成熟度があり、そのレベルは4段階に分けられます。

Stage 1 : Multiple Dysfunction
Stage 2 : Semifunctional Enterprise
Stage 3 : Integrated Enterprise
Stage 4 : Extended Enterprise

そのまま英語で理解した方が捉えやすいかと思いますが、あえて日本語に訳すなら下記のようなところでしょうか。

ステージ 1 : 多重的機能不全
ステージ 2 : 部分的機能型企業
ステージ 3 : 統合型企業
ステージ 4 : 拡張型企業

日本語にすると何となくしっくりこないので、資料に表記する際などはそのまま英語で書いて説明する方がよさそうですね。先にスライドでまとめておくとこんな感じです。追って学習するSCOR Modelという別のフレームワークと組み合わせています。


Supply Chain Maturity Modelを活用する上で留意事項


先に、Supply Chain Maturityのフレームワークを使用する上での留意事項を記載しておきます。

・ここからここまでがステージ1、ステージ2、といった明確な分け方ではない。2ステージに跨ったりしている組織が普通。非連続というよりは連続的な進化の過程。

・専門家の中では4〜5つのステージがあることで合意済。あくまで2019年時点の最新版APICSでは4段階を採用しているというお話。

・グローバル化やテクノロジーの進化によってこれらのステージが生まれたように、サプライチェーンの進化のステージは今後も変化し続ける。ゆえにこのフレームワークも絶対的なものではない。

・サプライチェーン成熟度に関してはAPICS以外にもいろんなフレームがある。気になる方は「Supply Chain Maturity Model」でググってみてください。プロジェクトなどで現状とあるべき姿を描く時にマッチしそうなものを採用すればよいかと思います。

・一度達成したらそのステージに安住できるという話ではない。継続的にステージ4であり続けるための弛まぬ努力が求められる。

次回からは各ステージの中身を見ていきます。

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